デザインを教えること
実は「デザインを教える」ということを2年もやっています。今年で3年目になりました。
かつての学び舎、京都造形芸術大学の情報デザイン学科におります。
在学当時はなかなか生意気な学生でしたので(苦笑)、まさか自分が教壇に立つとは思ってもみませんでした。しかし社会人になってから「なべちゃんは先生に向いてると思うよ」というお声をかけていただくことが結構あって、そんなもんなのかなぁと過ごしていました。
しかしある日、夜遅くに盟友で同級生でいまや主任になった友だちから「ホントに授業やってくれない?」という電話をもらいました。彼は僕よりも早くフリーランスと先生をやっている人で、大学を出てからも一緒に遊ぶような数少ない気心知れた友人です。彼の頼み事は「はい」か「YES」しか僕には選択肢がないため、引き受けることにしました。
最初の1年はまあ本当に大変でした。岐阜から京都まで毎週通勤すること、授業準備や振り返り、到達目標と採点。。。それにもちろんフリーランスの通常業務などもあってヒイヒイ言ってました。しかし、毎時間の学生の質問やキラキラした顔を見ていると、癒やされると同時に「この子たちを立派に育てないとな」という使命感みたいなものが湧いてきました。
自分の生業を誰かに教えるのは、将来の敵を増やすことになるのではという話も聞いてはいたのですが、そうではなく、もう少し引きで見て「デザインという文化」や「デザインという考え方」を次に伝えるための作業ではないかと思っています。ここにも書いてあるとおり、「みんながデザインという視点と考え方を理解できるようになる」ことが僕の使命のひとつだと思っているので、それを遂行させていただいているのだなと考えています。
そうすることでもしかしたら、学生以外にも「デザインという考え方」を教えることが出来るかもしれない。そうなればより早く使命を達成できるかも。そんな気持ちでいます。
というわけで3年目も楽しく授業をしています。最初は通年で2コマだった授業数もいまや5コマに増えてなかなかエキサイティングな量と内容になってきていますが、この荒波を楽しんでいこうと思います。そしてそんな先見の明があった京都の皆さまには脱帽です。おんぶに抱っこではありますが、そろそろいい物件探しておいてもらえると非常に助かります(笑)。
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情報デザイン学科での取り組みはこんな感じです。
・Tsutae(情報デザイン学科内の編集室)
・2018年度 卒業展パンフレット
・2017年度 卒業展パンフレット
・2017年度 学生作品展パンフレット
・2016年度 卒業展パンフレット